SHUJITSU DIARY就実ダイアリー
【探究レポート】5年生社会科-あたたかい土地のくらし/寒い土地のくらし-複線型授業-
5年生の社会科は、「あたたかい土地のくらしと寒い土地のくらし」を学習しています。
この単元は、沖縄県と北海道のどちらかを選択して学習することになっています。
今回は、子供たち一人ひとりが学習する内容を選択して、調べていく単元内自由進度学習を取り入れて実践しています。
「あたたかい土地と寒い土地、どっちを選ぶ?」と急に問いかけられても困る子もいることを考えて、どちらの単元も学習問題を考える導入部分は一斉授業を行いました。沖縄県と北海道の気候や家の特色を学習した上で、それぞれの気候を生かした生活や産業、昔から今に受け継がれている文化について調べていくことになります。
子供たちの選択した内容を見ると、沖縄県の方が多いような感じでした。
自由進度学習を行うにあたり、事前準備が大切であることは、書籍などから学んでおりました。
そこで私が用意したのは、単元計画表・まとめノートテンプレート・情報サイトの3つです。学習の見通しが持てるように、印刷して配布してノートに貼るようにしました。
そして、自分が今日はどこを調べるのかを決めます。今回は、教科書のめあてをベースにこちらで計画表を作成しましたが、ゆくゆくは自分で作れるようになってほしいと思います。
本校では、WONDER Time(個人探究)にも取り組んでいます。社会科で学んだ学び方が、探究の場面でも活かされるようになってほしいと考えています。
そこで、今回は調べたことをまとめるために作ったシートをテンプレートとして渡しました。調べたことをiPadでまとめること、ノートを使ってまとめることも選択させています。iPadを使ってまとめる方がいい子もいれば、ノートに書く方がいい子もいます。自分が学習しやすい媒体を選択できるようになることも大切な力だと考えています。
また、本校では学年のGoogleサイトを開設して、様々な情報を子供たちへ発信しています。
社会科でも、授業で使用したスライドはもちろん、学習内容に関連するWebサイトなどを子供たちへ公開しています。
今回の自由進度学習を進めるにあたり、NHK for Schoolのプレイリスト機能を活用して、関連動画を視聴できる仕組みを整えました。
本校の授業時間は40分です。
目安として、「最初の5分で、今日取り組むことを決める。30分間、調べながらまとめていく。そして最後の5分は、本時の振り返りをする。」という流れで取り組んでいます。
ペアやグループで取り組む姿、ひとりでノートにまとめる姿、iPadを使ってまとめる姿など、様々な学習形態を見ることができました。
私は、子供たちの活動を観察しながら、進捗状況の確認や子供たちへの声掛けをしていきました。
自由進度学習を3時間行いました。初回の様子を見ていると、文字資料よりも映像資料に偏って見ている児童が多く見られたので、2回目からは、最初に教科書を読む時間を設定しました。教科書を読んでから始めることで、学習内容を掴みやすいように思います。
一斉授業の中で教科書の読み方は、意識して指導していますが、まだ定着していません。30分間自分のペースで調べるため、受け身の時間が減り、意欲的に学習に取り組んでいました。30分間があっという間だという感想も挙がっていました。
ただし、教科書を読んでまとめたらいいというような作業にならないような工夫が必要です。だからこそ、教科学習ではもっと調べてみたいという気持ちを醸成する手立てを仕組む必要があると思います。
自分で調べ、まとめる自由進度学習の40分間と、一斉授業で知識を深めていく40分間、どちらも重要な学びの時間です。子供たちが主体的に学びを深めるためには、工夫とサポートが欠かせません。学習の中で子供たちが興味を持ったことをさらに探究し、自分の言葉で表現できる力を育てることが求められます。
このように、自由進度学習と一斉授業を組み合わせた教育は、子供たちの学びに対する意欲を高め、より深い理解を促す効果的な方法であると感じます。これからも工夫を重ね、子供たちの成長を支えていきたいと思います。
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