SHUJITSU DIARY就実ダイアリー
【3年生】「不便さ」から見つけた大切なもの ―七輪体験と移りゆく岡山市の暮らし―
3年生は今、社会科で「岡山市の移り変わり」を学習しています。
約80年前の岡山駅が空襲で屋根を失った姿に驚き、かつて駐車場だった場所に今のイオンモールがあることを知るなど、自分たちが暮らす街の変化を辿ってきました。
交通網の発達や日本初のバスステーションの誕生など、都市の発展を学ぶなかで、今週からは「人々のくらし」に焦点を当て、道具や生活様式の変化を調べ始めています。

その学びを深めるため、2月3日(火)に「七輪による火起こし体験」を行いました。
講師に就実森の学校の先生をお招きし、まずは火の特性や扱い方を教わりました。
いざグループで活動が始まると、最初の手順である「マッチを擦る」ことから大苦戦。
指先の感覚に集中し、保護者サポーターの方々に温かく見守られながら、ようやく新聞紙に火が移りました。
そこから団扇を懸命に振り、松葉から炭へと熱を繋いでいく作業は、想像以上に根気と力が必要なものでした。

ようやく炭が赤く輝き、網の上でお餅が膨らみ始めると、子どもたちの表情にパッと笑顔が広がりました。
「苦労して焼いたお餅は、おいしい!」という声が上がると同時に、振り返りでは多くの気づきが綴られました。
「ボタン一つで火がつく今の生活は魔法のよう」「昔の人は食事のたびにこんなに苦労していたんだ」と、先人の工夫と努力に敬意を払う姿が印象的でした。
この体験は、単に古い道具の使い方を学ぶだけのものではありませんでした。
火を絶やさないための「協力」や、思うようにいかない時の「忍耐」、そして不便さの中から生まれる「感謝」の心、煙に目を細めながら仲間と顔を見合わせたこの時間は、現代の便利さの裏側にある大切な価値を再発見する、かけがえのない学びとなりました。

