SHUJITSU DIARY就実ダイアリー
【5年生】時を超えて響く言葉。自分だけの「推し論語」を見つけよう!
5年生の国語科では,「古典の世界」の授業において,少しユニークな取り組みを行いました。その名も「推し『論語』を選んで紹介する」という活動です。
本校では1年生の頃から素読を通して論語に親しんでいますが,今回の授業では,ただ読むだけでなく「自分の生き方に重ねて考える」ことに挑戦しました。約2500年前の孔子の言葉の中から,今の自分の心に響く言葉,つまり「推し」の言葉を選び,その理由や自分の思いをICTを使ってポスターにまとめました。
■ 現代に通じる「生きるヒント」
子供たちは,NHK for Schoolの動画や書籍,インターネットを活用して,たくさんの言葉の中から自分にぴったりの一つを探し出しました。「リーダーとしてどうあるべきか」「友達との付き合い方」「自分の弱さとどう向き合うか」。子供たちの選んだ言葉と,そこに込められた思いの一部をご紹介します。

・理想の自分を目指して
『知者は惑わず 仁者は憂えず 勇者は懼れず』 「かしこく,優しく,たくましい人になることは,とても大切なことだと思ったからです。これからもこの言葉を胸に,かしこく,優しく,たくましい人になりたいです。」(5年 Fさん)

・自分の行動に責任を持つ
『君子は諸を己に求む 小人は諸を人に求む』 「人におしつけてばかりでは,自分のやること(責任)がなくなってしまうと思ったからです。(中略)『自分がやった』と考え,次からなおすことが大切だと思います。」(5年 Nさん)

・本当の協調性とは
『君子は和して同ぜず,小人は同じて和せず』 「私は,友達とうまくやっていきたいから,この論語にしました。今はまだ『貧弱な人(小人)』なので,すぐに人の意見に同調してしまうけれど,ちゃんと自分の意見をもって,人と仲良く協調できる『立派な人』になりたいと思っています。」(5年 Iさん)
■ 最高学年に向けて
今回の授業では,単に古典の知識を得るだけでなく,「5年生としての自分を見つめ直し,6年生(最高学年)に向かうための心構えを持つ」ことも大きなねらいでした。
「推し」の言葉を選び抜くプロセスの中で,子供たちは自分の今の課題や,なりたい将来像と真剣に向き合っていました。タブレット上でレイアウトを工夫し,自分の言葉で表現する姿は,まさに「Creator(深く学び,考え,創り出す力)」そのものでした。
時を超えて受け継がれる知恵を胸に,子供たちがこれからどのようなリーダーへと成長していくのか,とても楽しみです。
